板子一枚下は地獄（読み）イタゴイチマイシタハジゴク

デジタル大辞泉

板子いたご一枚いちまい下したは地獄じごく

船乗りの仕事が危険であることのたとえ。一寸下は地獄。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

いたご【板子】 一枚(いちまい)下(した)は地獄(じごく)

舟の床板の下は、落ちたら生きて戻ることの難しい深くて恐ろしい海である。舟乗り稼業(かぎょう)の危険なことをたとえていう。板一枚（三寸）下は地獄。

※洒落本・見通三世相（1796か）序幕「板子(イタゴ)一枚(まい)下は地獄(ぢごく)と云々」

出典　精選版 日本国語大辞典

ことわざを知る辞典

板子一枚下は地獄

船底の板一枚下は深い海で、一度落ちたら容易に生還できない。漁師や船員がいつ命を落とすかわからない危険な職業であることをいう。また、いつ壊滅的な危難に遭遇するかわからない境遇のたとえともなる。

[使用例] 「運まん」である。（大阪ではうんといわずに、まんという）所詮、この世は板子一枚下は地獄である［田辺聖子＊オムライスはお好き？｜1980］

〔英語〕He that would go to sea for pleasure, would go to hell for a pastime.（遊びで海に乗り出す者は、暇つぶしで地獄へ行く）

出典　ことわざを知る辞典