松花江(読み)しょうかこう

精選版 日本国語大辞典 「松花江」の意味・読み・例文・類語

しょうか‐こう ショウクヮカウ【松花江】

黒龍江支流中国朝鮮国境にある長白山脈の主峰白頭山の天池に源を発し、吉林省黒龍江省を貫流して、ロシア連邦との国境の黒龍江に注ぐ。東北地区の水運大動脈スンガリー

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デジタル大辞泉 「松花江」の意味・読み・例文・類語

しょうか‐こう〔シヨウクワカウ〕【松花江】

中国東北地方の川。長白山脈の白頭山に源を発し、ロシア連邦国境に至って黒竜江アムール川)に注ぐ。長さ約1960キロ。スンガリー。ソンホワ‐チアン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「松花江」の意味・わかりやすい解説

松花江
しょうかこう / ソンホワチヤン

中国、東北(とうほく/トンペイ)地区の中心部を流れる大河。黒竜江(こくりゅうこう/ヘイロンチヤン)最大の支流。満州語でスンガリー・ウラ(天の河)という。全長1927キロメートル、流域面積約54万5000平方キロメートル、平均流量約2530立方メートル/秒。河川交通により、吉林(きつりん/チーリン)、ハルビンチャムスなど沿岸の都市を結ぶ。源を北朝鮮との国境にある白頭山の天池(てんち/ティエンチー)に発し、二道江として北西流したのち、第二松花江と名を変え、南西からの輝発(きはつ)河をあわせて長さ120キロメートルの松花湖に入る。松花湖の下流端が豊満ダムである。吉林市を経て、飲馬(いんば)河、伊通(いつう)河の2河川をあわせ、扶余(ふよ/フーユイ)県で北からの嫩江(どんこう/ネンチヤン)と合流し松花江となる。その後、東流して南からの拉林(ろうりん)河を、さらにハルビンの東で北からの呼蘭(こらん)河をあわせたのち、南から流れる牡丹江(ぼたんこう/ムータンチヤン)を合流、チャムスを通って同江(どうこう/トンチヤン)で黒竜江に入る。流量の年変化は大きく、4~5月の解氷期と、7~8月の雨期に大で、6月下旬と、9~10月に小さい。航行は松花湖上と吉林市より下流で盛んであるが、後者では浅瀬も多いので減水期には注意を要する。航行距離は1890キロメートルである。11月なかばに結氷するが、解氷期も流氷の危険があるため、航行期間は200日とみるべきである。近年、築堤により洪水回避面積は1600平方キロメートルに達する一方、灌漑(かんがい)面積は1万ヘクタール以上に及ぶという。コイ、フナ、チョウザメ、サケ、ハクギョなどを多く産する。

[浅井辰郎]

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百科事典マイペディア 「松花江」の意味・わかりやすい解説

松花江【しょうかこう】

中国,黒竜江(ウスリー川)の支流。満州語でスンガリー。長白山の天池に発源,扶余の北方で嫩(のん)江と合流,依蘭で牡丹江を入れ,東流して黒竜江に入る。全長1927km。結氷期(11月から4月)以外は吉林まで可航。上流に日本が着工し,第2次大戦後完成した豊満ダムがある。
→関連項目アムール[川]黒竜江[省]白頭山

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改訂新版 世界大百科事典 「松花江」の意味・わかりやすい解説

松花江 (しょうかこう)
Sōng huā jiāng

中国,東北部を流れる河川。黒竜江(アムール川)の支流でスンガリーともいう。源を朝鮮国境の白頭山頂の天池に発し,吉林省内を北西流するが,この区間を第二松花江と呼び,途中豊満ダムにせき止められ,人造湖の松花湖をつくる。扶余北西の吉林・黒竜江両省境で嫩江(のんこう)と合流後は北東に流れ,ハルビン,チャムス(佳木斯)を経て同江で黒竜江に流入する。全長2308km,流域面積55万7180km2。5ヵ月の結氷期以外は1550kmにわたり吉林~同江間に汽船が通じる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松花江」の意味・わかりやすい解説

松花江
しょうかこう

ソンホワ(松花)江」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の松花江の言及

【黒竜江[省]】より

…省都はハルビン(哈爾浜)市。3地区(綏化(すいか),松花江,大興安嶺),29市(11地級市,18県級市),49県,1自治県からなる(1995)。面積は45万3000km2,全国総面積の約4.8%にあたる。…

※「松花江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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