松籟（読み）しょうらい

精選版 日本国語大辞典

しょう‐らい【松籟】

〘名〙 (「籟」は、ひびきの意) 松の梢(こずえ)に吹く風。また、その音。松韻(しょういん)。

※太平記（１４Ｃ後）三九「石鼎(せきてい)に茶の湯を立置たり。松籟(セウライ)声を譲て芳甘春濃(こまやか)なれば」 〔朱熹‐越亭詩〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しょう‐らい【松^×籟】

松の梢こずえに吹く風。また、その音。松韻。松濤しょうとう。
[補説]書名別項。→松籟
[類語]風声・松濤・もがり笛

しょうらい【松籟】［書名］

富安風生の第3句集。昭和15年（1940）刊行。

出典　小学館

普及版 字通

【松籟】しようらい

松風。唐・欧陽〔南寺〕詩　籟冷冷として、梵唄(ぼんばい)かと疑ひ　柳烟として、招提(せうだい)（寺院）を見る

字通「松」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

世界大百科事典（旧版）内の松籟の言及

【エオルス音】より

…日常的には，風が木の小枝あるいは葉，電線，時として耳それ自身に吹きあたった時に聞こえる。松風の意味の松籟（しようらい）や電線のうなりなどもこの仲間である。エオルスの名はギリシア神話の風神アイオロスAiolosに由来する。…

※「松籟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」