松尾月読神社(読み)まつおつきよみじんじや

日本歴史地名大系 「松尾月読神社」の解説

松尾月読神社
まつおつきよみじんじや

[現在地名]西京区松室山添町

松尾大社の南約四〇〇メートルの地にある同社の摂社。「延喜式」神名帳に載る「葛野坐月読カトノニマスツキヨミ神社名神大、月次新嘗」にあたる。祭神は「旧事本紀」にいう壱岐県主祖天月読あめのつきよみ命。「日本書紀」顕宗紀に「三年の春二月の丁巳の朔に、阿閉臣事代あへのおみことしろ、命をけて、出でて任那に使す。是に、月神、人にかかりてかたりて曰はく、「我が祖高皇産霊たかみむすひのみことひて天地をひ造せる功有します。民地を以て、我が月神に奉れ。若し請の依に我に献らば、福慶あらむ」とのたまふ。事代、是に由りて、京に還りて具に奏す。奉るに歌荒樔田うたあらすだを以てす。歌荒樔田は、山背国の葛野郡に在り。壱伎県主いきのあがたぬしの先祖押見宿禰おしみのすくね、祠につかふ」と記す(最初に鎮座神封した歌荒樔田の地を「山州名跡志」は大井川南西岸、松尾社南東の地、桂の里とする)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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