松会三四郎(読み)しょうかい・さんしろう

朝日日本歴史人物事典 「松会三四郎」の解説

松会三四郎

江戸出版業の初期(17世紀半ば)から享保年間(1716~36)まで約200点を刊行した江戸の有力書肆。「松会」の読みは「まつえ」とも。初め市郎兵衛と称し,延宝(1673~81)以降は三四郎と称した。号は松会堂。元禄以後の『武鑑』に御書物師として記される如く,幕府御用を務めた。刊行書は『武鑑』と仏書,儒書,往来物,仮名草子などだが,仮名書き挿画を多く用いた点に特色があり,その絵入本は今日珍重されている。ことに延宝ごろには菱川師宣を起用し,のちにその絵本類も刊行した。<参考文献>弥吉光長「松会本の探及」(『ビブリア』75,76号)

(安永美恵)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松会三四郎」の解説

松会三四郎 まつえ-さんしろう

?-? 江戸時代前期-中期の出版業者。
江戸で開業し,元禄(げんろく)(1688-1704)のころ幕府御用書物屋となる。仮名草子,絵本,儒書などを刊行した。号は松会堂(しょうかいどう)。

松会三四郎 しょうかい-さんしろう

まつえ-さんしろう

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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