東大寺修二会(読み)とうだいじしゅにえ

世界大百科事典(旧版)内の東大寺修二会の言及

【呪師】より

…すなわち,法会の場への魔障の侵入を防ぎ,護法善神を勧請(かんじよう)して,法会の円満成就のための修法を行う。たとえば,悔過会の代表例にあたる東大寺修二会(しゆにえ)(通称,御水取)では,4種の重要な役割が設けられており,通常,上席から和上(わじよう),大導師(だいどうし),呪師,堂司(どうつかさ)と称する。和上は戒律を専門とし,大導師は法要全体を統括し,堂司は庶務や対外折衝にあたる。…

【寺事】より

…(3)の事例としては東大寺の修二会(しゆにえ)や法隆寺の修正会などが挙げられる。東大寺修二会の場合,1日のうちに二月堂内陣を道場として六座の悔過法要と二座の祈願作法,二座の呪禁(しゆごん)作法という,計十座の法要を勤修し,その他に例時の間(れいじのま)で例時作法を,礼堂では法華懺法をと,道場を替えて別の法要を併修するかたちをとる。 上記の事例のように,1日のうちに同じ形式の法要を何座も繰り返して勤修するような場合,時間的な制約や変化を求める欲求から,法要の勤修形式に正略の別が考案されていることがしばしばある。…

※「東大寺修二会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」