普及版 字通 「杭(漢字)」の読み・字形・画数・意味
杭
人名用漢字 8画
[字訓] わたる・ふね・くい
[字形] 形声
声符は亢(こう)。亢は頏(のど)のように亢直の状態にあるものをいう。その形の舟を航、その船で水を渡ることを杭という。〔詩、衛風、河広〕「一(あし舟)之れを杭(わた)る」はその意。〔広雅、釈詁二〕に「渡るなり」とみえる。わが国では杙(くい)の意に用いる。弋がその象形の字である。
[訓義]
1. わたる、わたし舟でわたる。
2. ふね、わたし舟。
3. 国語で、くい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕杭 タクラブ・アグ・ヨル・コバム・ムカフ・キハマル 〔字鏡集〕杭 ヘダツ・ヨシ・アタ(グ)・カタ・オホフ・キハマル・コバム・ヨル・ムカフ・ナラフ・タクラブ・スクフ・スクヨカ
[語系]
杭・航hangは同声。航は方版、あるいは両小船を並べて渡る意で、いわゆる方舟をいう。
[熟語]
杭絹▶・杭紗▶・杭絶▶・杭筏▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報