来満峠(読み)らいまんとうげ

日本歴史地名大系 「来満峠」の解説

来満峠
らいまんとうげ

三戸郡西南端部の夏坂なつざか村から西方鹿角かづの(現秋田県鹿角郡・鹿角市)北東端部の大湯おおゆ村へ至る鹿角街道の峠の総称。現青森・秋田両県境に位置する。

安政三年(一八五六)の三戸通神社仏閣地名書上帳や藩政期末の「北奥路程記」によれば、夏坂村からのルートは同村の比良ひらの坂を入口とし、大柴おおしば峠・小柴こしば(現鹿角市)を頂部として明神みようじん(同市)を出口とする。

来満峠
らいまんとうげ

鹿角市の北東端部、大湯おおゆから東方折戸おりとを経て青森県三戸さんのへ郡の熊原くまわら川沿いに延びる三戸街道の峠で、青森・秋田両県境に位置(→三戸街道

「北奥道中記」に「来満は三戸領関村より二里二十丁にして山中宿に至る 其間毛馬内を鹿角郡の堺とす 山中宿は只一軒家にて往来の助として官より建置かる」とある。鹿角・三戸両郡を結び、鹿角盆地北部への物資の輸送はもっぱらこれによった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「来満峠」の意味・わかりやすい解説

来満峠
らいまんとうげ

青森,秋田県境の峠。標高 611m。十和田湖南東にあり,地名は地質学者 B.ライマン来訪にちなんだとする説が有力。かつて八戸地方と,花輪盆地や不老倉鉱山を結ぶ物資の交易路として栄えた。

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