普及版 字通 「来(漢字)」の読み・字形・画数・意味
来
常用漢字 7画
(旧字)來
人名用漢字 8画
[字訓] むぎ・きたる
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
麦の形に象る。〔説文〕五下に「、受くるの瑞麥・來(らいぼう)なり。一來に二あり。朿(ばうし)の形に象る。天の來(もたら)すなり」とし、〔詩、周頌、思文〕の「我に來を詒(おく)る」の句を引く。周の始祖后稷(こうしよく)が、その瑞麦嘉禾(かか)をえて国を興したことは〔書序〕の〔帰禾〕〔嘉禾〕にもみえる。往来・来旬、また賚賜(らいし)などの用義はすでに卜辞にもみえるが、みな仮借義である。
[訓義]
1. むぎ、こむぎ。
2. きたる、くる、いたる。
3. きたす、まねく、もたらす。
4. このかた、から、より、さきざき。
5. と通じ、つとめる、ねぎらう。
6. 哉(さい)と通じ、や、か。
7. 字はまた徠に作る。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕來 カヘル・ク・キタル・キタレリ・キタス・コノカタ・ツトム・マウヅ・ミタル・オハシタリ/以來 コノカタ/向來 イマシ・タダイマ/元來 モトヨリ/去來 イザ 〔立〕來 ユク・キタス・ユクスエ・コノカタ・キタル・アラハル・クル
[部首]
〔説文〕に・(ふ)・(めん)など十二字を属し、〔玉〕に(きく)・(めん)などを加え、五十二字を属する。
[語系]
來lは麥(麦)mukと声義の関係がある。來・徠・は同声。労勤・労来の意は、の通用の義である。
[熟語]
来意▶・来威▶・来胤▶・来謁▶・来縁▶・来轅▶・来往▶・来嫁▶・来賀▶・来駕▶・来会▶・来格▶・来函▶・来▶・来還▶・来簡▶・来雁▶・来帰▶・来期▶・来儀▶・来去▶・来▶・来享▶・来▶・来▶・来覲▶・来迎▶・来月▶・来見▶・来献▶・来貢▶・来寇▶・来今▶・来歳▶・来札▶・来示▶・来旨▶・来至▶・来▶・来事▶・来日▶・来者▶・来春▶・来書▶・来信▶・来侵▶・来訊▶・来世▶・来生▶・来体▶・来致▶・来朝▶・来庭▶・来哲▶・来賓▶・来稟▶・来附▶・来赴▶・来婦▶・来復▶・来服▶・来聘▶・来訪▶・来牟▶・来奔▶・来犇▶・来問▶・来諭▶・来由▶・来遊▶・来▶・来臨▶・来歴▶
[下接語]
以来・雲来・遠来・往来・懐来・外来・寒来・元来・帰来・旧来・去来・近来・頃来・月来・古来・後来・今来・嗟来・再来・在来・自来・爾来・襲来・従来・出来・招来・将来・新来・生来・大来・朝来・天来・伝来・渡来・到来・日来・年来・舶来・晩来・飛来・風来・別来・本来・未来・夜来・由来・老来・労来
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報