村岡良弼(読み)むらおか・りょうすけ

朝日日本歴史人物事典 「村岡良弼」の解説

村岡良弼

没年:大正6.1.4(1917)
生年弘化2.2.10(1845.3.17)
明治大正期の法制官僚,地誌学者。本姓は渋谷氏。号檪斎。下総国香取郡中村(千葉県香取郡多古町)に生まれる。明治2(1869)年に昌平黌明法科を経て刑部省に勤務,次いで司法省2等属,参事院議官補,宮内省御用掛などを歴任して,立法と制度史調査の実務に従事し井上毅に重用された。25年に退官してからは,独力で日本地誌の編纂に尽力し,『大日本史』国郡志の纂訂に努力し,次いで六国史校訂と逸文収集に励んだ。学風は旧式であるが,綿密で発見があり,紀行文に優れ,和歌・雅楽をよくした。<著作>『日本地理志料』『続日本後紀纂詁』

(秋元信英)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村岡良弼」の解説

村岡良弼 むらおか-りょうすけ

1845-1917 明治-大正時代の法制学者,地理学者
弘化(こうか)2年2月10日生まれ。昌平黌(しょうへいこう)の明法(みょうぼう)科にまなび,司法省,宮内省などで初期の法制整備につとめる。退官後は地誌,国史を研究,「日本地理志料」72巻,「続(しょく)日本後紀纂詁」20巻(学士院恩賜賞)などをあらわした。大正6年1月4日死去。73歳。下総(しもうさ)香取郡(千葉県)出身旧姓は渋谷。字(あざな)は賚卿。号は櫟斎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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