本官(読み)ほんかん

精選版 日本国語大辞典 「本官」の意味・読み・例文・類語

ほん‐かん ‥クヮン【本官】

〘名〙
兼官に対して、その人の本務官職
※中右記‐天永二年(1111)一〇月二六日「年十歳、幼少無極、加之無受領、本官又無成功」 〔任昉‐王文憲集序〕
正式の官職。試補、雇、見習などに対して、普通の官職。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「一等進んで本官になり」
③ もとの官。以前の官職。
※続日本紀‐延暦二年(783)七月乙巳「詔曰〈略〉贈以本官、酬其先功
官吏が職務上用いる自称本職
雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉上「本官に於ても十分に取調べを致さねば」

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デジタル大辞泉 「本官」の意味・読み・例文・類語

ほん‐かん〔‐クワン〕【本官】

正式の官職。試補・やといなどに対していう。
兼官に対して、本来の官職。
官職にある者が、職務上、自分をさしていう語。
アクセント12はホンカン3ンカン。

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