本位(読み)ほんい

精選版 日本国語大辞典 「本位」の意味・読み・例文・類語

ほん‐い ‥ヰ【本位】

〘名〙
もとの位。以前の位階
※続日本紀‐天平一八年(746)閏九月乙酉「无位塩焼王授本位正四位下
勲位に対して、常の位階。文位。
神皇正統記(1339‐43)下「つねの官位のほかに勲位といふしなをおきて又本位ある人、これを兼ねたるも有るべし」
③ もといた場所。原位置。
御堂関白記‐寛仁二年(1018)正月三日「進奉加御冠、退従廂行西立本位」
判断行動をするときに中心とする基準
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉一「相対して重と定り善と定りたるものを議論の本位と名く」
⑤ 江戸時代、遊女の最高位の者。太夫。松の位。
※浮世草子・好色床談義(1689)五「松とも太夫とも左馬とも、其外上官、本位、松職、高躰抔いへり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「本位」の意味・読み・例文・類語

ほん‐い〔‐ヰ〕【本位】

判断や行動をするときの基本となるもの。「人物本位で採用する」「自己本位生き方
貨幣制度の基準。「金本位制度」
もとの地位・位階。「本位に復する」
[類語]基準尺度物差し目安り所規準標準水準レベル定規

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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