木曾福島関

山川 日本史小辞典 改訂新版 「木曾福島関」の解説

木曾福島関
きそふくしまのせき

江戸時代,幕府が中山道に設置した最も重要な関所の一つ(現,長野県木曾町)。木曾谷の中央部,木曾福島宿の東端にあり,たんに福島関とも称した。大坂の陣の直後,それまで妻籠(つまご)にあった口留(くちどめ)番所を当地に移したのが始まりと伝える。関所の管理は名古屋藩の木曾代官山村甚兵衛が代々世襲し,運営には山村氏家臣の上番2人・下番4人があたった。中山道を利用する「入鉄砲に出女」を検閲するのがおもな任務で,通行人のため碓氷(うすい)関所と相互に書替手形を発行した。同関所の添番所として贄川(にえかわ)番所・黒川渡番所,脇関として伊那谷に清内路(せいないじ)・波合(なみあい)・帯川・心川・小野川の各関所があった。関跡は国史跡。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android