木から落ちた猿(読み)キカラオチタサル

デジタル大辞泉 「木から落ちた猿」の意味・読み・例文・類語

からちたさる

頼りとするものを失って、どうしてよいかわからないことのたとえ

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精選版 日本国語大辞典 「木から落ちた猿」の意味・読み・例文・類語

き【木】=から[=より]落(お)ちた猿(さる)

頼みにするものを失ってどうしてよいかわからないことのたとえ。木を離れたる猿。木に離るる藤。
浮世草子・本朝桜陰比事(1689)一「こころにかかる親もなく行すゑおもふ一子もなく、木から落(ヲチ)たるさる程に頼みすくなし」

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故事成語を知る辞典 「木から落ちた猿」の解説

木から落ちた猿

頼みにするものを失い、どうしてよいかわからないことのたとえ。

[使用例] 私は木から落ちた猿のようにすごすごと糸瓜へちまの絵をもって家へ帰った[中勘助*銀の匙|1913~15]

[由来] 「説苑だんそう」に見えることばから。「えんこう、木を失い(猿が木から離れてしまい)」、キツネムジナに食われてしまうのは、地面の上は彼らにとって得意な場所ではないからである、と述べています。

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