精選版 日本国語大辞典 「朝鮮五葉」の意味・読み・例文・類語
ちょうせん‐ごよう テウセンゴエフ【朝鮮五葉】
〘名〙 マツ科の常緑高木。本州の福島県以南岐阜県までと、四国の愛媛県、朝鮮、ウスリー、中国東北部の深山に生え、庭木ともする。幹は高さ二〇メートル以上、大きいものは三〇メートルを超え、径一メートル余にもなる。樹皮は灰褐色で鱗片となってはげ落ちる。若枝には赤褐色の軟毛を密布する。葉は長さ約一〇センチメートルの針葉で、五つずつ束生する。五月ごろ、同じ株に雌雄の各単性花をつける。雄花穂は新しい枝の下部につき、卵状楕円形、紅黄色。雌花穂は新しい枝の頂に出て卵状円柱形。松かさは卵状円柱形で長さ一〇~一五センチメートル。種子は倒卵形で翼がなく長さ約一・五センチメートル。材は建築、土木、器具材に用い、種子を海松子と呼び、脂肪・蛋白質に富み、食用、薬用とする。漢名、海松・新羅松。ちょうせんまつ。
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