朝鮮中央通信(読み)ちょうせんちゅうおうつうしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝鮮中央通信」の意味・わかりやすい解説

朝鮮中央通信
ちょうせんちゅうおうつうしん

北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国)の国営通信社。英語名の略称KCNA(Korean Central News Agency)。1946年12月5日創設。本社平壌(ピョンヤン)市普通江(ポトンガン)区域に所在する。支配政党である朝鮮労働党や北朝鮮政府の公式発表を含め、さまざまな記事を国内外へ発信する。「外務省報道官が朝鮮中央通信記者の質問に答えた」という形で、政府の立場を伝えることも多い。「共和国(北朝鮮)と国際情勢に関する資料を新聞、放送に提供する統一的報道資料提供者としての機能と、大衆を党の路線と政策貫徹へ喚起する宣伝者、組織者的機能、国際舞台で展開される重要な事件についての朝鮮労働党と政府の立場を内外に闡明(せんめい)(明らかに)する外交手段としての役割」を担っているという。建国当初より毎年、『朝鮮中央年鑑』を発行している。金正日(キムジョンイル)政権末期の2010年には、公式ウェブサイト(kcna.kp)を開設した。東京では、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連傘下の朝鮮通信社が朝鮮中央通信のニュースを配信している。

[礒﨑敦仁 2020年2月17日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朝鮮中央通信」の意味・わかりやすい解説

朝鮮中央通信
ちょうせんちゅうおうつうしん
Korea Central News Agency; KCNA

ピョンヤン (平壌) に本社のある朝鮮民主主義人民共和国の国営通信社。 1946年設立。タス (現 ITAR-TASS) および新華社特約を結んでいる。

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