有耶無耶(読み)うやむや

精選版 日本国語大辞典 「有耶無耶」の意味・読み・例文・類語

うや‐むや【有耶無耶】

〘名〙 (形動)
物事が有るか無いかはっきりしないこと。態度や物事の結末などが、あいまいなこと。また、そのさま。
人情本・恩愛二葉草(1834)二「有(ウ)や無(ム)やにさへする事なら、身請の金は幾干(いくら)でも」
② 思いわずらって心がすっきりしないこと。また、そのさま。もやもや。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴三四「遂には胸の有耶無耶(ウヤムヤ)払ひたさの強飲

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「有耶無耶」の意味・読み・例文・類語

うや‐むや【有×耶無×耶】

[名・形動]
《有るか無いかの意から》物事がどうなのかはっきりしないこと。また、そのさま。あいまいなさま。「責任有耶無耶にする」「そんな有耶無耶結論では困る」
思いわずらって胸がすっきりしないこと。またそのさま。
「憎くむが本義か、捨つるが道か、とばかり迷って判断の胸―に成る時」〈一葉・うもれ木〉
[類語]不確か曖昧あやふや漠然おぼろげぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す煮え切らないどっちつかず要領を得ないマイルドまろやか穏やか穏便穏当紳士的婉曲えんきょく甘美快美当たらず触らず物柔らかほどほど控え目ソフト柔らかい柔軟しなやか軟化柔らか軟質軟弱柔いやんわりぼかすぼやけるメロー柔和温厚温和穏健まったり丸いゆるやかかりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうず苛立つじれる苛つく業を煮やす痺れを切らす歯痒いじれったいもどかしい辛気臭い苛立たしいまだるっこい躍起隔靴掻痒いらいら荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心尖るまどろっこい手ぬるい生ぬるいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱優柔不断やわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android