有田二郎(読み)ありたじろう

世界大百科事典(旧版)内の有田二郎の言及

【疑獄】より

…〈疑獄〉という言葉は,元来入獄させるか否かが明確でなく,犯罪事実があいまいな事件を意味する。この種の事件は多かれ少なかれ政・官・財界に波及するため,現在では政治問題化した利権関係事件の総称となっている。政治問題として社会的に大きく取りあげられ,ジャーナリズムによる声高な批判を代償として,刑事事件としては訴追されることがきわめて少ないのが疑獄事件の特徴といってよい。 明治初期においては,山県有朋が関与したといわれる山城屋事件など,藩閥政府と政商とが特権の供与をめぐって直接結びついたケースがあり,多くは表沙汰にならなかった。…

【造船疑獄】より

…その容疑は,1953年度の計画造船(37隻445億円,うち財政融資266億8000万円)の適格船主選考,同年の外航船舶建造融資利子補給および損失補償法の制定をめぐって,海運業界,造船業界と政官界との間に行われた贈収賄であった。これが発端となって検察の手は政界に伸び,2月衆議院が有田二郎(自由党副幹事長)の収賄による逮捕許諾請求を期限付きで認めたほか,衆参両院で4人の議員が逮捕された。また飯野海運,日立造船,新日本海運,中野汽船,東西海運などの8海運会社があいついで手入れを受け,4月には日本船主協会,日本造船工業会の各幹部,自由党本部会計責任者が逮捕された。…

※「有田二郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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