有教(読み)うきょう

精選版 日本国語大辞典 「有教」の意味・読み・例文・類語

う‐きょう ‥ケウ【有教】

〘名〙 仏語
法相宗(ほっそうしゅう)窺基(きき)が立てた三時教うち初時をいう。阿含経(あごんきょう)などが説く小乗の「我空法有」の教えのこと。
空教に対し、小乗の倶舎宗(くしゃしゅう)大乗法相宗をさしていう。唯識(ゆいしき)本有を説くところからいう。
末法の世にただ仏の教えだけが失われないであること。
曾我物語(南北朝頃)一二「すでに正像早くくれて、戒定慧(かいぢゃうゑ)三学は名のみ残りて、うけう無人(むにん)、有名無実なり」

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デジタル大辞泉 「有教」の意味・読み・例文・類語

う‐きょう〔‐ケウ〕【有教】

法相ほっそう宗でいう三時さんじ教のうち、第一時の教え。阿含あごん経など。いっさいのものは因縁によって成り立っているが、それを構成するものは有ると説く。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有教」の意味・わかりやすい解説

有教
うきょう

有宗」のページをご覧ください。

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