しょ‐ほう ‥ハフ【書法】
〘名〙
①
漢字・かななどの
文字を書くときの、一定の方法。文字の
筆順・
点画・結構など。
筆法。また、書を書くこと。書道。
※
聖徳太子伝暦(917頃か)上「嬭母諮
二皇子
一。即賜
二文筆書法
一」
※
随筆・文会雑記(1782)附録「御壮年の頃は書の刊本尠りしゆへ、且甚書法を好ませ給ひて、初は青蓮院尊純親王の弟子とならせ玉ひき」 〔蘇軾‐次韻子由論書詩〕
※
正倉院文書‐天平勝宝八年(756)
六月二一日・東大寺献物帳「先帝陛下、捨
二国家珍法、種々翫好及御帯・
牙笏・弓箭・刀剣・兼書法・楽器等
一」 〔南史‐周朗伝〕
※随筆・秉燭譚(1729)五「日本紀の書法を考れば、そのかみは別に一国にて
蝦夷などの如く化外の地にて、いまだ日本の版図には入らずとみえたり」 〔春秋左伝‐宣公二年〕
④ 表音文字で文章を書くときの分かち書き法や、
濁音・
拗音などに関する
書き方。表記法。
※氏子改仮規則(明治三年)(1870)六月「
産土神社へ納る
名簿の書法左の如し」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「書法」の意味・読み・例文・類語
しょ‐ほう〔‐ハフ〕【書法】
1 漢字・仮名などの文字の書き方。筆法。
2 文章の書き方。文章表現の特徴。文体。
3 記号などの、書き表し方。「楽譜の書法」
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普及版 字通
「書法」の読み・字形・画数・意味
【書法】しよほう(はふ)
書のかきかた。〔南斉書、周伝〕少(わか)くして外氏車騎將軍臧質の家に從ひ、衞恆の散隷の書法を得て、之れを學ぶこと甚だ工(たく)みなり。字通「書」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
世界大百科事典(旧版)内の書法の言及
【書】より
…ただ北朝末期には一時篆隷の筆法を加味した独特の楷書が流行し,一つの特色を発揮した。南朝の陳から隋にかけて,王羲之7世の孫と伝えられる[智永]が現れ,王羲之の書法をうけついで多くの《[千字文]》を書いた。なかでも日本に伝わる真跡本の《真草千字文》が名高い。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」