曰く言い難し(読み)いわくいいがたし

精選版 日本国語大辞典 「曰く言い難し」の意味・読み・例文・類語

いわく【曰く】 言(い)い難(がた)

(説明を求められて「言い難し」と答えたという「孟子‐公孫丑・上」の「敢問、何謂浩然之気。曰、難言也」のことばから) 簡単には説明しにくい。ことばでは言い表わせないと言うほかはない。
※春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉をかし「そも『コック』とは何の隠語ぞ曰(イハ)くいひがたし」

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デジタル大辞泉 「曰く言い難し」の意味・読み・例文・類語

いわがた

《「孟子」公孫丑上から》簡単には説明できない。何とも言いようがない。

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故事成語を知る辞典 「曰く言い難し」の解説

曰く言い難し

簡単には説明できないと言うほかはない、ということ。

[使用例] 「でも、どうして演劇を止めてしまったのですか?」「うーん……まあ、いわく言いがたいことがいろいろあったいうこっちゃね」[内田康夫斎王葬列|1993]

[由来] 「孟子こうそんちゅう・上」に出て来る、孟子のことばから。自分は「浩然の気を養っている、と述べる孟子に対して、弟子が「浩然の気とは何ですか」と問いかけたところ、孟子は「曰く、言い難し(簡単には説明できない、と答えた)」ということです。

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