曝・晒(読み)される

精選版 日本国語大辞典 「曝・晒」の意味・読み・例文・類語

さ・れる【曝・晒】

〘自ラ下一〙 さ・る 〘自ラ下二〙
長い間太陽や風雨にさらされて、色があせたり形が変わったりする。
散木奇歌集(1128頃)雑上「かねてより思へば悲し陸奥のたてふに骨のされんとすらん」
② 古びたために、かえってしみじみとした趣がある。
※報恩録(1474)上「従本梢は、驀白にされきった境界を取る也」
③ あかぬけしている。こざっぱりしている。
仮名草子・都風俗鑑(1681)二「前垂のひもをしりにかけ、ひきはせたるは、中々されたる有さま也」

しゃ・れる【曝・晒】

〘自ラ下一〙 しゃ・る 〘自ラ下二〙 (「される(曝)」の変化した語)
① 長い間、日光や風雨にさらされて色や形が変わる。さらされて白くなる。
謡曲山姥(1430頃)「それが雨露に打たれ、〈略〉それがしゃれて白髪になって」
※歌舞伎・水滸伝(1886)「四つの金文字雨に曝(シャ)れ光りも失せし荒寺に」
白色黒色対照がはっきりする。
浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)真の立花黒白(こくびゃく)しゃれたる馬取也」

さ・る【曝・晒】

[1] 〘自ラ四〙 長い間太陽や風雨にさらされたため、色があせたり形が変じたりする。
霊異記(810‐824)下「身を投げ、骨を曝(サリテ)髑髏の中、舌を著けて爛れず。〈真福寺本訓釈 曝 サリテ〉」
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒される(曝)

され【曝・晒】

語素〙 (ラ行下二段活用動詞「さる(曝)」の連用形から) 名詞の上に付いて長いあいだ日光や風雨などに当たって、変色したり形がくずれたりしているなどの意を添える。「されいた」「されがい」「されこうべ」「されまつ」など。

しゃれ【曝・晒】

〘語素〙 (「され(曝)」の変化した語) 名詞の上に付いて、長く天日や風雨にさらされて古くなって変色したり、形がくずれたりしている、などの意を添える。「しゃれいし」「しゃれこうべ」「しゃれがい」など。

しゃ・る【曝・晒】

〘自ラ下二〙 ⇒しゃれる(曝)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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