暖温帯林(読み)ダンオンタイリン

デジタル大辞泉 「暖温帯林」の意味・読み・例文・類語

だんおんたい‐りん〔ダンヲンタイ‐〕【暖温帯林】

暖帯林

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「暖温帯林」の意味・わかりやすい解説

暖温帯林
だんおんたいりん

亜熱帯冷温帯の間に位置する暖温帯に成立する森林で、モンスーンや貿易風によってもたらされる降雨域に発達する。亜熱帯と連続するので亜熱帯・暖温帯林ともよぶ。かつては暖帯林ともよんだことがある。北半球ではブナ科、クスノキ科マンサク科、ツバキ科などの常緑広葉樹が優勢となる。また、照葉樹林大部分は暖温帯林に含まれる。暖温帯林は、年平均気温がほぼ18℃から12℃の間に分布し、最寒月の平均気温マイナス1℃が北限にあたる。南半球の暖温帯林はオーストラリア東岸、ニュージーランド、南米チリの南部などに発達するが、気温の年変化は、北半球に比べると小さい。また、植物相もユーカリ属、ミナミブナ(ナンキョクブナ)属、マキ属などの種が多く、北半球との類似性は低い。南半球ではこの森林が南限の森林限界を構成する。

[大澤雅彦]

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