暑寒別天売焼尻国定公園(読み)しょかんべつてうりやぎしりこくていこうえん

精選版 日本国語大辞典 「暑寒別天売焼尻国定公園」の意味・読み・例文・類語

しょかんべつてうりやぎしり‐こくていこうえん ‥コクテイコウヱン【暑寒別天売焼尻国定公園】

北海道西部にある国定公園。暑寒別岳を中心とする火山群、雨龍沼湿原、天売・焼尻両島からなる。雨龍沼の高山・湿原植物群、焼尻のオンコイチイ自然林などがある。天売はオロロン鳥(ウミガラス)の繁殖地として有名。平成二年(一九九〇)暑寒別道立自然公園と天売焼尻道立自然公園を合体し指定。

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デジタル大辞泉 「暑寒別天売焼尻国定公園」の意味・読み・例文・類語

しょかんべつてうりやぎしり‐こくていこうえん〔‐コクテイコウヱン〕【暑寒別天売焼尻国定公園】

北海道の中北部、暑寒別岳雨竜沼うりゅうぬま湿原天売てうり焼尻やぎしりなどからなる国定公園高山植物・山地型湿原が特色。平成2年(1990)指定。

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日本歴史地名大系 「暑寒別天売焼尻国定公園」の解説

暑寒別天売焼尻国定公園
しよかんべつてうりやぎしりこくていこうえん

北海道の西部、石狩支庁空知支庁留萌支庁にまたがる国定公園。面積一万八四〇七ヘクタール。暑寒別道立自然公園と天売焼尻道立自然公園とを合せ、平成二年(一九九〇)八月に道内で五番目の国定公園として誕生。増毛ましけ山地北西部の暑寒別地区一帯には暑寒別岳(一四九一・四メートル)、同山と尾根続きの南暑寒別岳(一二九六・三メートル)群別くんべつ(一三七六・三メートル)知来ちらい(九八八メートル)雄冬おふゆ(一一九七・六メートル)、東部の恵岱えたい(一〇六〇・六メートル)などの山々からなる。南暑寒別岳の東方、標高九〇〇メートル前後の溶岩台地に百数十の池塘が点在する雨竜沼うりゆうぬま湿原などの高層湿原が形成され、高山植物と湿原植物が混生する貴重な地域となっている(雨竜沼高層湿原帯として道指定天然記念物)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「暑寒別天売焼尻国定公園」の意味・わかりやすい解説

暑寒別天売焼尻国定公園
しょかんべつてうりやぎしりこくていこうえん

北海道西部の日本海側にある国定公園。暑寒別、天売焼尻の両道立自然公園をあわせ1990年(平成2)に指定された。石狩(いしかり)振興局管内、空知(そらち)総合振興局管内、留萌(るもい)振興局管内の5町2村にまたがる。面積435.59平方キロメートル。

 暑寒別山系とその海岸部、送毛(おくりげ)・濃昼(ごきびる)地区の海岸部および天売島焼尻島からなり、山地型湿原を含む山岳景観と海食崖(かいしょくがい)の海岸景観が特徴。南暑寒岳東部恵岱別(えたいべつ)溶岩台地上の雨竜沼湿原(うりゅうぬましつげん)は、ペンケペタン川が蛇行し、水生、湿原性、高山性の植物群が混交する自然性の高い景観を呈しており、北海道の鳥獣保護区および天然記念物である。天売島はウミネコ、ウミガラス(オロロンチョウ)、ケイマフリウトウなどの鳥類の繁殖地で、国の鳥獣保護区および天然記念物になっている。焼尻島は130ヘクタールに及ぶ原生林に約5万本のイチイ(オンコ)とミズナライタヤカエデを中心とする自然林を形成し、国指定の天然記念物になっている。なお、雨竜沼湿原は2005年(平成17)に、ラムサール条約登録湿地となった。

[編集部]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「暑寒別天売焼尻国定公園」の意味・わかりやすい解説

暑寒別天売焼尻国定公園
しょかんべつてうりやぎしりこくていこうえん

北海道の石狩振興局,空知総合振興局,留萌振興局の境界に位置する山地群一帯と,対岸の日本海に浮かぶ天売島焼尻島の 2島からなる自然公園。面積 435.59km2。1990年指定。暑寒別道立自然公園(1962指定)と天売焼尻道立自然公園(1964指定)を合わせて成立した。山地群は暑寒別岳(1491m)を中心とし,雄冬山(1198m),浜益岳(1258m),群別岳(1376m),南暑寒岳(1296m)などを含む。南東の雨竜沼湿原は大小 100以上の沼が散在する標高 900mの高層湿原で,ヒメシャクナゲなどの植物が繁茂。雨竜沼湿原を源とするペンケペタン川の渓流,奇岩,断崖の連続するカムイエト岬から雄冬岬までの海岸景観に優れる。天売島,焼尻島は海岸段丘海食崖の地形が特徴。天売島西岸のウミガラス(オロロンチョウ),ウミウケイマフリウミネコなどの海鳥繁殖地および焼尻島のイチイクロユリ,エゾスカシユリ,ハマナスなどの自然林は国の天然記念物。

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百科事典マイペディア 「暑寒別天売焼尻国定公園」の意味・わかりやすい解説

暑寒別天売焼尻国定公園【しょかんべつてうりやぎしりこくていこうえん】

北海道中西部の暑寒別地域と,日本海上の天売島焼尻島よりなり羽幌町ほか5町2村。面積435.59km2。1990年指定。暑寒別地域は暑寒別岳(1492m)を主峰とする火山群で高山植物の宝庫。東麓の雨竜沼は高山性湿原植物の群落が特色,2005年にラムサール条約登録。天売島はウミガラスの繁殖地(天然記念物)で,武蔵水道を隔てた焼尻島の中央部はオンコ(イチイ)の自然林地帯。

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