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普選運動
ふせんうんどう
明治・大正期,普通選挙の実施をめざした政治運動。「普通選挙運動」の略称
1892年大井憲太郎が普通選挙期成同盟会を設立したのに始まる。'97年普通選挙同盟会が結成され,普選請願書を衆議院に提出(1900)。大逆事件を契機として運動は弾圧され一時沈滞したが,大正期に入り,大正デモクラシーの発展とともに再び活発となる。'19年普選期成大会が開催され,翌'20年には普選デモが東京で行われた。このような大衆運動と世論の高まりの中で,'25(大正14)年加藤高明内閣は治安維持法と引きかえに普通選挙法を成立させた。
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ふせん‐うんどう【普選運動】
〘名〙 (「普通選挙運動」の略) 普通平等の選挙権獲得のための大衆的な運動。一八四八年フランスの二月革命以後、世界的に
波及。日本では、明治二五年(
一八九二)に、大井憲太郎の普通選挙期成同盟会にはじまり、特に大正八年(
一九一九)以後、民主主義思想の
普及を
背景に国民運動として展開され、同一四年第五〇議会で男子のみの普通選挙法が制定された。
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デジタル大辞泉
「普選運動」の意味・読み・例文・類語
ふせん‐うんどう【普選運動】
普通選挙の実現を求める社会運動。明治中期の普通選挙期成同盟会に始まる。大正デモクラシー思想に支えられて第一次大戦後に運動が高揚、大正14年(1925)男子普選のみ実現した。
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ふせんうんどう【普選運動】
男子普選平等選挙権の獲得運動。
[第1期]
議会に対する請願と大衆への啓蒙を内容とする段階。自由民権運動のなかから,中江兆民らの普選論が生まれたが,それはごく一部で,有権者は納税者に限るという考え方が一般的であった。1892年東洋自由党の党内組織として普通選挙期成同盟会が設立されたが,継続的な運動としては97年,松本に中村太八郎,木下尚江らにより同名の組織が結成されたことに始まる。同盟会は99年東京に進出し,翌年1月第14議会に請願書を提出,1902年第16議会で河野広中,花井卓蔵らの名で法案を提出した。
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