時空世界(読み)じくうせかい(英語表記)world of space and time

精選版 日本国語大辞典 「時空世界」の意味・読み・例文・類語

じくう‐せかい【時空世界】

〘名〙 三次元世界に第四次元として時間を加え、空間と時間をまとめて考えた世界。ヘルマン=ミンコフスキーが導入したもので、相対性理論ではこの世界を基本として議論をすすめる。四次元世界四次元空間。ミンコフスキーの時空(世界)。〔自然科学的世界像(1938)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「時空世界」の意味・わかりやすい解説

時空世界
じくうせかい
world of space and time

物理現象はその発生時刻および空間的位置を指定することにより記述されるが,これは一次元の時間座標と三次元の空間座標とをもつ四次元空間中の1点を指定することと同等である。この四次元空間を時空世界といい,この空間の点を世界点という。物理現象が時間的,空間的に変動するときに世界点が時空世界に描く軌道世界線という。古くは,空間座標と時間座標とは独立と考えられていた。しかし,特殊相対性理論ではこれらは互いに独立でなくローレンツ変換によって互いに移りうるので,四次元の時空世界は物理現象を記述するのに本質的なものである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android