春寒(読み)しゅんかん

精選版 日本国語大辞典 「春寒」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐かん【春寒】

〘名〙 立春以後の寒さ。春になってから、またぶりかえす寒さ。はるさむ。《季・春》
兼宣公記‐応永一三年(1406)正月一六日「于時夜月催感、春寒入骨者也」
※俳諧・俳諧世説(1785)一「いまだ夜な夜なに春寒(シュンカン)の残りありて」 〔庚肩吾‐応令春宵詩〕

はる‐さむ【春寒】

〘名〙 立春後の寒さ。春になってぶり返す寒さ。「春寒し」のようにも用いる。しゅんかん。《季・春》
みだれ髪(1901)〈与謝野晶子春思「春寒(ハルサム)のふた日を京の山ごもり梅にふさはぬわが髪の乱れ」

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デジタル大辞泉 「春寒」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐かん【春寒】

立春からあとのぶり返した寒さ。はるさむ。余寒。「春寒料峭りょうしょう(=春風がまだ肌に冷たく感じられること)の候」 春》
[類語]余寒花冷え梅雨寒寒い肌寒い薄ら寒い寒寒深深凜凜冷え込むうそ寒い寒さ寒気寒波厳寒酷寒極寒春寒はるさむ寒の戻り冴え返る夜寒寒冷冷える底冷え梅雨冷え

はる‐さむ【春寒】

立春を過ぎてぶり返す寒さ。しゅんかん。 春》「―やお滝様とて竹の奥/茅舎
[類語]寒い肌寒い薄ら寒い寒寒深深凜凜冷え込むうそ寒い寒さ寒気寒波厳寒酷寒極寒余寒春寒しゅんかん寒の戻り冴え返る夜寒寒冷冷える底冷え花冷え梅雨寒梅雨冷え

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普及版 字通 「春寒」の読み・字形・画数・意味

【春寒】しゆんかん

余寒。唐・張謂〔杜侍御、貢物を送る、戯れに贈る〕詩 疲馬山中、日の(く)るるを愁へ 舟江上、春を畏る

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