春ウコンと秋ウコン(読み)はるうこんとあきうこん

食の医学館 「春ウコンと秋ウコン」の解説

はるうこんとあきうこん【春ウコンと秋ウコン】

最近、日本でもターメリックの健康的効用に対する注目度が上昇。ウコンの名前で、粉末や錠剤型のサプリメントお茶などが多く出回るようになりました。
 ところで、こうした製品をみると、その大半が「春ウコン使用」「秋ウコン使用」と原料種類を表示しています。これら2つは別の品種で、名前のとおり、春に開花するのが春ウコン、秋に開花するのが秋ウコン。そして、それぞれ自分の原料の薬効が、より優秀であるとアピールしています。となれば当然、どちらを選べばいいのか悩むところ。
 成分的にみた場合、春ウコンはクルクミンを0.3%程度、精油分を6%程度含有。一方、秋ウコンはクルクミンを3~4%、精油分を1~5.5%含んでいます。こうしたことから、春ウコンは消化器系や循環器系の健康維持に有効で、肝機能の強化や活性酸素中和には、秋ウコンが効果的といわれます。ちなみに漢方的には、現在の中国では春ウコンを鬱金(ウコン)、秋ウコンを姜黄(キョウオウ)といいますが、日本では逆で、春ウコンを姜黄といい、秋ウコンが鬱金。そして、春ウコンは薬用には使われません。ただ、どちらの薬効が優秀かについては、研究者のあいだでも諸説わかれています。
 そこで実際に購入する場合は、ウコンの種類より、品質を重視すべきです。近年の人気ぶりにともなって、粗悪な素材を用いた製品も増加しています。信頼できる店で、良質の品を購入するようにしてください。

出典 小学館食の医学館について 情報

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