明・灯・燈・証(読み)あかし

精選版 日本国語大辞典 「明・灯・燈・証」の意味・読み・例文・類語

あかし【明・灯・燈・証】

〘名〙 (動詞「あかす」の連用形の名詞化)
ともしびあかり。特に、神仏に供える灯明。ろうそく。
今昔(1120頃か)一五「一間なる持仏堂造置て、其に入、火を打て仏前に明し・香を置」
② (灯火暗黒を照らすところから。①から転じたもの) 確かなよりどころを明らかにすること。また、確かなしるし。証拠。証明。
※人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)五「爾(さ)すれば髻の短きとて、證拠(アカシ)にこそなれなかなかに、疑はるべきものならず」
邪宗門(1918)〈芥川龍之介〉一四「予でない事だけは、しかとした証(アカシ)もある」
③ (夜を明かすことの意から) 夜中から朝六時までの芸娼妓の花代をいう花柳界の語。あかしばな。
父親(1920)〈里見弴〉「今夜わてがあかし一杯買ふたげるよってん、ここにゐてお酌してえな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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