20世紀日本人名事典 「早坂 文雄」の解説
早坂 文雄
ハヤサカ フミオ
昭和期の作曲家
- 生年
- 大正3(1914)年8月19日
- 没年
- 昭和30(1955)年10月15日
- 出生地
- 宮城県仙台市
- 出身地
- 北海道札幌市
- 学歴〔年〕
- 北海中
- 主な受賞名〔年〕
- ワインガルトナー賞,毎日映画コンクール音楽賞(5回)
- 経歴
- 独学でオルガンや作曲を学び、昭和9年伊福部昭とともに新音楽連盟を結成、ロシアの作曲家チェレプニンの指導を受けた。同年NHK募集の日本的祭典曲に「二つの讃歌への前奏曲」が入選。13年「古代の舞曲」がワインガルトナー賞を得た。上京して石田一郎らの独立作曲家協会に加わり、管弦楽曲「序曲二長調」、「左方の舞と右方の舞」弦楽四重奏曲第1番、交響組曲「ユーカラ」などを作曲した。作風は日本ないし東洋的な美学に基づき、日本の映画音楽にも明確な方法論を打ち立てた。14年東宝映画に音楽監督として入社、黒澤明監督と組んだ「酔いどれ天使」「野良犬」では伴奏から脱した対位法的な実験を試み「羅生門」「七人の侍」さらに溝口健二監督との「雨月物語」「近松物語」など数々の傑作を生んだ。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報