旨い(読み)ウマイ

デジタル大辞泉 「旨い」の意味・読み・例文・類語

うま・い【旨い/甘い】

[形][文]うま・し[ク]
(「美味い」とも書く)食物などの味がよい。おいしい。「―・い酒」「山の空気が―・い」⇔まずい
物事の運びが自分の望むとおりである。都合がよい。好ましい。「―・い話には気をつけろ」「―・く行けばよいが」⇔まずい
(「上手い」「巧い」とも書く)技術的にすぐれている。また、事の進め方などが巧みである。じょうずだ。巧妙だ。手際がよい。「―・い絵」「―・く言い逃れる」「人使いが―・い」⇔まずい
人間関係、特に男女の仲がよい。「彼女とは―・くやっている」
《「あまい」を「味がよい」ことの代表と考えたところから》動作などに締まりがないさま。間抜けだ。おろかだ。→うま
「どうもこんな―・い恰好かっこうをして」〈紅葉多情多恨
[派生]うまがる[動ラ五]うまげ[形動]うまさ[名]うまみ[名]
[用法]うまい・おいしい――「おいしい」は女房詞系で、もっぱら味がよいの意の女性語として成長した語。「うまい」より丁寧・上品な言い方として、現在も日常の話し言葉で多く使われる。◇「うまい」には、「歌がうまい」「やり方がうまい」のように、上手だ、手際がよいの意があるが、「おいしい」はこの意では用いられない。◇また、「うまい」には「それはうまい考えだ」「うまく話がついた」など、好都合だ、ぐあいがよい、の意がある。「おいしい」も俗に「おいしい話」のように使われ、「うまい」を「うまい話」と使う点で相通じるが、「おいしい」のこの用法は、利益になるという意が強い。
[類語](1美味佳味滋味珍味好味旨み風味おいしい甘美芳醇ほうじゅんデリシャスフレーバーテイスティー/(3巧み上手巧妙絶妙老巧達者器用賢い利口得手素晴らしい素敵すてき見事みごと立派最高卓抜秀逸結構目覚ましい輝かしいたえなるえも言われぬ上出来上上物の見事結構尽くめ何より・申し分が無い・言う事無し天晴れナイスワンダフル・目の覚めるよう・目に染みる冴える水際立つグーグッド良い好ましい程よい好個絶好最適/(3敏腕辣腕特技専売特許得意売り物十八番おはこお家芸お株お手の物堪能巧者得手物多才潰しが利くくする腕が立つ腕利き腕こき腕っこき手練てだれ手利き名人達人名手妙手エキスパート巨星巨匠名匠名工大家たいか権威第一人者泰斗たいと耆宿きしゅく大御所おおごしょオーソリティー巧手怪腕凄腕腕達者

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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