旧岡山藩藩学(読み)きゅうおかやまはんはんがく

国指定史跡ガイド 「旧岡山藩藩学」の解説

きゅうおかやまはんはんがく【旧岡山藩藩学】


岡山県岡山市北区蕃山町にある学校跡。1669年(寛文9)に岡山藩主池田光政(みつまさ)が城下に開いた藩学の跡である。藩士の子弟教育が主であったが、手習い所の師匠育成も兼ねていた。藩学校の敷地として廃寺になった円乗寺境内と近隣の藩士屋敷跡地があてられ、南北202.5m、東西110.7mの広い敷地に、南から、南門・池・校門講堂・中室・食堂が一列に並び、その東脇に文学舎などを、西脇に演武場舎などを設け、儒教の教えに沿った堂舎配置を構えていた。1871年(明治4)に閉校し、その後、岡山県師範学校、岡山県女子師範学校へと引き継がれていった。1922年(大正11)に国の史跡に指定されている。史跡に指定された当時は、南門、校門、講堂などが残っていたが、1945年(昭和20)、空襲で焼失した。現在は池とそこに架かる石橋のみが藩学の遺構として残っている。JR山陽新幹線ほか岡山駅から岡山電気軌道東山本線柳川」下車、徒歩約3分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android