旦暮（読み）タンボ

デジタル大辞泉

たん‐ぼ【旦暮】

１ 朝晩。あけくれ。旦夕。
２ 時機が迫っていること。
「城中糧尽き、陥落―に在るを知りしより」〈竜渓・経国美談〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

たん‐ぼ【旦暮】

〘名〙

① 朝と晩。あさゆう。また、副詞的に用いて、朝に晩に。あけくれ。朝夕(ちょうせき)。旦夕(たんせき)。

※文華秀麗集（818）中・侍中公羽主挽歌詞〈嵯峨天皇〉「悲傷盈_二旦暮_一、悽感積_二春秋_一」

※歌舞伎・名歌徳三舛玉垣（1801）三立「三枝の礼をよくなして、旦暮(タンボ)ついばみ食せしむ」 〔宋之問‐新年作〕

② 朝から暮までの時間。転じて、わずかの間。ちょっとの間。

※和漢朗詠（1018頃）下「壺中の天地は乾坤の外 夢の裏の身名は旦暮の間〈元稹〉」 〔宋書‐鮑照伝〕

③ せまりくる時機、または危急。また、そのための不安。旦夕。

※将門記（940頃か）「頃日合戦の音無し。漸く旦慕之心を慰む」

④ 朝夕を過ごすたくわえ。朝晩の食事。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【旦暮】たんぼ

朝夕。やがて。まもなく。宋・葉適〔母杜氏墓誌〕吾が疾は、旦に(い)ゆるに非ざるなり。而して汝の謀りて以てふのは、千里の外に在り。汝去れ、徒らに我を守るも(な)し。

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出典　平凡社「普及版 字通」