旦(漢字)

普及版 字通 「旦(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音] タン
[字訓] よあけ・あさ・あした

[説文解字]
[金文]

[字形] 象形
金文字形は、雲上に日が半ばあらわれる形。〔説文〕七上に「なり。日の一上に見(あら)はるるに從ふ。一は地なり」とするが、日が雲を破って出る形である。金文の廷礼冊命(さくめい)をしるすものに「旦に王、大室に各(いた)る」というものが多く、重要な儀礼は旦・昧爽(まいそう)・昧辰(まいしん)のように、早朝に行われた。それで政を朝ともいい、朝政の語がある。

[訓義]
1. よあけ、あさ、あした、あけがた。
2. あける、あかす。
3. 戯劇の女形おやま

[古辞書の訓]
名義抄〕旦 アシタ・アキラカナリ・アケヌ・アカツキ・ツトメテ・ウルハシ

[部首]
〔説文〕〔玉〕に曁(き)をその部に属する。〔説文〕七上に「日頗(すこ)しく見ゆるなり」と訓する字である。

[声系]
〔説文〕に旦声として但・怛・坦・亶など十三字を収めるが、朝旦の意をもつ字はない。

[語系]
旦・丹tanは同声。旦は日の出の象で、丹朱の意をもつのであろう。国語の「あけ」と同じ。

[熟語]
旦雨・旦雲・旦会旦起・旦気旦飢・旦月旦昏・旦時・旦日・旦正旦夕旦昔旦旦旦昼旦朝旦潮・旦那旦晩旦暮・旦旦望旦明
[下接語]
一旦・元旦・吉旦・詰旦・暁旦・旭旦・月旦・穀旦・今旦・歳旦・朔旦・城旦・晨旦・震旦・正旦・清旦・早旦・爽旦・待旦・東旦・日旦・復旦・平旦旦・毎旦・昧旦明旦

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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