日本銀行[株](読み)にほんぎんこう

百科事典マイペディア 「日本銀行[株]」の意味・わかりやすい解説

日本銀行[株]【にほんぎんこう】

日本の中央銀行。略称日銀。本店東京。1882年創設。日本唯一の発券銀行日本銀行券)であるが,国庫金の取扱い,国債の発行・償還などを行う〈政府の銀行〉であるほか,市中金融機関とも取引(預金受入れ,貸出し,有価証券の売買など)を行う〈銀行の銀行〉でもあり,金利政策,公開市場操作などを通じて金融政策を担当する。最初は日本銀行条例による株式会社であったが,1942年日本銀行法による特殊法人(資本金1億円,55%政府出資)となり,1949年日銀政策委員会が設置され,経済・金融の中枢機関としての地位が強化された。総裁副総裁内閣が任命する。1997年6月成立(1998年4月施行)の改正日銀法では,政策委への権限集中,情報公開の推進などが盛り込まれた。なお,本店の建物は辰野金吾の設計で1896年に完成した。→日銀納付金
→関連項目銀行五・一五事件国立銀行国庫金渋沢敬三準備預金制度正貨高橋是清担保適格手形特殊銀行日銀短観日銀特融速水優窓口規制三重野康優遇手形

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android