日中租税協定(読み)にっちゅうそぜいきょうてい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日中租税協定」の意味・わかりやすい解説

日中租税協定
にっちゅうそぜいきょうてい

正式には「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税防止のための日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定」。日本の対中投資,合弁事業拡大に伴い,1983年の第3回日中閣僚会議で調印された。 OECDモデルに沿って,相手国に進出した企業の支店などの恒久的施設の事業所得にはその相手国が課税し,二重課税防止のために,相手国で納めた税金自国で納める税金から差し引く外国税額控除方式の採用や,投資所得に対する課税率の 10%以下への制限などが規定されている。この種のものでは中国にとって最初の協定で,30ヵ条から成る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android