旗下(読み)きか

精選版 日本国語大辞典 「旗下」の意味・読み・例文・類語

き‐か【旗下】

〘名〙
① ある大将の旗じるしのもと。転じて、ある大将の支配下。また、将軍直属の家来。麾下(きか)
※山谷詩集鈔(1647)二「ここは徳孺が旗下の諸将どもは、なにとまり草枯時分に夷をこないてくれうと思ぞ」 〔後漢書‐耿弇伝〕
② 転じて、特定考え方の影響下。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「甲は急進党、夙(つと)に自由の空気を呼吸した慷慨激烈の徒は、争ふて此の旗下(キカ)に立って居た」

はた‐した【旗下】

〘名〙 旗頭の下に属すること。また、その人。麾下(きか)。はたもと。〔文明本節用集(室町中)〕
甲陽軍鑑(17C初)品五「此辺の諸士、悉く我等の旗下(ハタシタ)に、と上意にて」

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デジタル大辞泉 「旗下」の意味・読み・例文・類語

き‐か【旗下】

大将の旗印のもと。また、大将の支配下。「将軍の旗下に馳せ参じる」
特定の考え方の影響下。
科学万能の―に奔趨ほんすうしたれども」〈抱月・囚はれたる文芸〉

はた‐した【旗下】

旗頭はたがしらの下に直属すること。また、その人。麾下きか。はたもと。
「まさしく我れ等―に極まり候ふ間」〈甲陽軍鑑・三〉

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普及版 字通 「旗下」の読み・字形・画数・意味

【旗下】きか

将軍の旗下。南朝宋・顔延之〔陽給事の誄(るい)〕兵盡き竭(つ)き、旗下に斃(たふ)る。夫(そ)れ貞壯の氣、烈の志に非ずんば、豈に能くに臨んで義を引き、死を以てに徇(したが)ふあらんや。

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