新盆(読み)にいぼん

精選版 日本国語大辞典 「新盆」の意味・読み・例文・類語

にい‐ぼん にひ‥【新盆】

〘名〙 人が死んで初めてまわってくる盆。しんぼん。あらぼん。ういぼん。《季・秋》
読本・本朝酔菩提全伝(1809)六「偖程なく盂蘭盆の時になり、亡(うせ)夕露亡霊(なきがら)をむかふる新盆(ニヒボン)なればと」

あら‐ぼん【新盆】

〘名〙 人が死んで初めて迎える盆。転じて、新仏(あらぼとけ)①の意にもいう。はつぼん。しょぼん。にいぼん。
※明治大正見聞史(1926)〈生方敏郎憲法発布日清戦争「新盆(アラボン)の家ばかりが多かった」

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デジタル大辞泉 「新盆」の意味・読み・例文・類語

にい‐ぼん〔にひ‐〕【新盆】

その人が死んで最初初盆はつぼん。あらぼん。しんぼん。 秋》
[類語]盂蘭盆精霊会旧盆霊祭り

あら‐ぼん【新盆】

にいぼん」に同じ。 秋》

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新盆」の意味・わかりやすい解説

新盆
にいぼん

死んだ者すなわちニイジョウロ (新精霊) が初めて迎える盆のこと。アラボン,アラソンジョなどともいう。盆行事なかでも新盆は特に丁重に行う。千葉県などでは,新盆は普通の盆より早くする風習があり,新盆の家は7月1日より高灯籠を立てる。新仏はこの柱を目当てに帰ってくるという。一般に新盆の家では白ちょうちんを飾り,親戚知人が御棚参りに来る。新盆には特別な棚を設けるところが多く,軒の外に精霊棚をつくる例もある。盆踊群行が新仏の家に特別に来て踊るという風習も広くみられる。

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葬儀辞典 「新盆」の解説

新盆

死者が出た後に、最初に迎える盂蘭盆(うらぼん)。親族をはじめ、知人、友人を招いて供養します。

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