新演劇(読み)しんえんげき

精選版 日本国語大辞典 「新演劇」の意味・読み・例文・類語

しん‐えんげき【新演劇】

〘名〙 明治維新後、歌舞伎に対抗して起こった新しい演劇。特に、壮士芝居書生芝居など明治二〇年代のものをさす。明治三〇年代になると、新派劇名称が定着した。新劇
都新聞‐明治二六年(1893)六月六日「新演劇福井一座」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の新演劇の言及

【新派】より

…しかし,今日われわれが〈新派〉と呼びならわしている演劇ジャンルの発端は次の二つの動きの中に見ることができる。一つは1888年12月3日,大阪の新町座で自由党壮士角藤定憲(すどうさだのり)が〈日本改良演劇〉を名乗り,《耐忍之書生貞操佳人(こらえのしよせいていそうのかじん)》などを上演し,また遅れて91年2月5日,堺の卯(う)の日座で川上音二郎が新演劇の旗揚げをした,いわゆる壮士芝居,書生芝居の運動である。彼らは,ともに民権運動期の政治講談,政治小説を劇化上演したが,もはや民権運動が衰退した時期にあって,思想鼓吹が主たる目的というよりも,生活手段を芝居に求めたという気味が強かった。…

※「新演劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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