新(漢字)

普及版 字通 「新(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

[字音] シン
[字訓] あたらしい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
辛(しん)+木+斤(きん)。辛は針。新木を伐るとき、選木のために矢や針をうつ俗があった。〔説文十四上に「木を取るなり」とし、(しん)声とする。〔説文〕六上を「實なり。小栗の如し」(段注本)と榛栗の意とし、声符とするが、は木と辛(針)とに従い、入山して新木を伐る儀礼と解すべく、かくしてえた新木を以て神位を作る。これを拝するを親という。これらの字の従うは、みな意符とみるべきである。卜辞において、新は新・新宗・新家など、多く寝に関する字に用いる。卜文にの字があり、金文に親をまたに作る。いずれも屋の形に従う字である。草木を併せて薪といい、薪も神事に用いるもので、〔詩〕には多く采薪の俗が歌われているが、それらは祭事詩の発想に用いられている。

[訓義]
1. あたらしい、あたらしく伐り出す木、木を伐る。
2. あらた、はじめ、ことのはじめ。
3. あらたまる、あたらしい年。
4. あたらしい田、はりた。

[古辞書の訓]
名義抄〕新 ハジメナリ・イマ・アタラシ・ニヒ・アタラシキ・アタラシミ・マウク・アラタム・アラタシナリ

[声系]
〔説文〕に新声として(薪)を収める。新は新しい位に用いる木。その霊を親という。薪はその祭祀に用いる。

[語系]
新sien、親tsienは声義の上に関連のある字。tzhienを〔説文〕に榛栗の榛とするが、もと新・親と関係のある字である。

[熟語]
新案・新異・新意・新衣・新陰・新・新雨・新英・新詠・新鋭・新新垣・新燕新簷・新秧・新鶯新屋・新音・新恩・新荷・新嫁・新歌・新寡・新霞・新火・新蛾・新格・新覚・新・新・新銜・新鬼・新奇・新規・新祺・新禧・新義・新儀・新新旧新宮・新渠・新・新曲・新句・新蛍・新・新警・新芸・新結・新潔新月・新元・新故・新戸・新古・新交・新好・新・新篁新興・新壙・新刻・新穀・新昏新婚・新墾・新歳新妻・新作・新詩新式・新室・新酒・新愁・新秋・新什・新熟・新春・新妝・新尚・新唱新粧・新・新醸・新嘗・新色新進・新人・新翠・新正・新晴・新霽・新生・新声新制・新政・新婿・新製・新雪新説・新・新鮮・新鐫・新楚・新・新草新装・新造・新体・新・新知・新竹・新築・新潮新陳・新第・新泥・新典・新特・新年・新・新輩・新麦・新版・新苗・新品・新婦新膚・新聞・新墳・新変・新方・新法・新報・新米・新味・新民・新・新沐・新陽・新様・新浴・新柳・新涼・新寮・新緑・新林・新麗・新令・新暦・新路・新弄・新郎
[下接語]
維新・一新・改新・革新・奇新・矜新・迎新・更新・最新・作新・刷新・斬新・嶄新・試新・自新・取新・嘗新・食新・崇新・清新・薦新・鮮新・追新・鼎新・日新・布新・理新・履新

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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