文鮮明(読み)ぶんせいめい

百科事典マイペディア 「文鮮明」の意味・わかりやすい解説

文鮮明【ぶんせいめい】

韓国(大韓民国)の宗教家。世界基督教統一神霊教会略称統一教会,現在の世界平和統一家庭連合)の創始者。統一教会の広報などによれば,現在の北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国)平安北道(ピョンアンフクド)生れ。日本の早稲田高等工学校を卒業。キリスト啓示を受けたとして,1946年に平壌(へいじょう)/(ピョンヤン)で宗教活動を開始。朝鮮戦争で韓国へ逃れ,1954年にソウルで統一教会を創始。1959年には日本でも統一教会が設立された。1968年に反共産主義を掲げる国際勝共連合を結成。日本では1980年代に教会が関係するいわゆる〈霊感商法〉や,文教祖がカップルの組み合わせを決める大規模な合同結婚式などが大きな社会問題となった。

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世界大百科事典(旧版)内の文鮮明の言及

【アメリカ合衆国】より

… 1970年代以降の宗教界の動向として,神学教理的にまた政治社会的に進歩的なプロテスタント〈主流教派〉(キリスト合同教会,合同長老教会,合同メソディスト教会など)やローマ・カトリック教会の衰退,保守的なエバンジェリカリズムの台頭をあげることができる。さらに,世界基督教統一神霊協会(統一協会,1954年文鮮明を教祖として韓国で発祥),創価学会,ハレー・クリシュナ運動カルトなど,新宗教への関心も強まっている。78年には,貧困者への抑圧の終了と信仰治療を柱とする新宗教〈人民寺院〉が,人権抑圧調査団の派遣を受けたことをきっかけに,ガイアナのジョーンズ・タウンで集団自殺を遂げるという事件が起きた。…

【原理運動】より

…1954年韓国人文鮮明(1920‐ 。レバレンド・ムーンとも称す)によって創立された世界基督教統一神霊協会(略称,統一教会。…

※「文鮮明」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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