文藝春秋(読み)ぶんげいしゅんじゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文藝春秋」の意味・わかりやすい解説

文藝春秋
ぶんげいしゅんじゅう

出版社。1923年菊池寛主宰により創立され,雑誌文藝春秋』を創刊。1928年株式会社に改組。1930年に発行した『オール読物號』を,翌 1931年月刊化。1935年芥川賞直木賞制定。1936年『文學界』発行を文圃堂より引き継ぐ。1946年用紙不足などにより解散したが,社員有志により同年文藝春秋新社として再建された。1959年『週刊文春』を創刊。1966年現社名に変更。1969年『諸君!』を創刊。1974年,『文藝春秋』11月号に掲載した立花隆「田中角栄研究――その金脈人脈」および児玉隆也「淋しき越山会の女王」の二つのリポートは,田中角栄内閣総理大臣を辞任に追い込むきっかけとなった(→調査報道)。その一方で 1991年創刊の『マルコポーロ』は 1995年2月号に掲載の「ナチ『ガス室』はなかった」の記事がユダヤ人団体の猛反発を受け,回収・廃刊された。1953年菊池寛賞,1970年大宅壮一ノンフィクション賞も制定。

文藝春秋
ぶんげいしゅんじゅう

1923年1月に菊池寛が創刊した雑誌。最初文芸雑誌であったが,26年に総合雑誌転進。 44年企業整備のため,また文芸誌に転換させられ,45年4月休刊。第2次世界大戦後は 45年 10月復刊号を出したが,46年3月に菊池は引退し,佐々木茂索を社長に,池島信平らが文藝春秋新社を設立し,『文藝春秋』を続刊,49年夏頃から部数が急増し黄金時代を迎えた。「田中金脈問題」などのスクープで有名。

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デジタル大辞泉プラス 「文藝春秋」の解説

文藝春秋

株式会社文藝春秋が発行する月刊誌。1923年、菊池寛が随筆誌として創刊、のち総合雑誌に転換。月刊。

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