文章得業生(読み)モンジョウトクゴウショウ

デジタル大辞泉 「文章得業生」の意味・読み・例文・類語

もんじょう‐とくごうしょう〔モンジヤウトクゴフシヤウ〕【文章得業生】

文章生の中から、成績優秀な者2名を選んで、官吏登用試験の最高段階である秀才進士試験の受験候補者としたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「文章得業生」の意味・読み・例文・類語

もんじょう‐とくごうしょう モンジャウトクゴフシャウ【文章得業生】

〘名〙 文章生の中から、成績優秀な者二名を選んで、官人登用試験の最高段階である秀才・進士試験の受験候補者としたもの。天平二年(七三〇設置。弘仁一一年(八二〇)には秀才生と改称されたが、天長四年(八二七)旧に復した。数年の勉学の後、対策に及第して任官するのが普通であるが、平安中期までは、対策しないまま地方官などに任官する場合もあった。平安後期には秀才・茂才の語が異称として広く用いられた。
小右記‐天元五年(982)四月三〇日「昨日夕文章得業生及擬文章生判文等付下官

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世界大百科事典(旧版)内の文章得業生の言及

【紀伝道】より

…すなわち,教科内容は三史(《史記》《漢書》《後漢書》)その他の中国の歴史書や,《文選(もんぜん)》以下の中国の詩文などであり,教官には文章博士2人があたった。文章生は20人で,これを進士と称したが,その中の優秀な者2人を文章得業生とし,これは秀才と称した。また文章生の希望者が多いので,文章生候補者として,擬文章生20人が置かれた。…

※「文章得業生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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