教相(読み)キョウソウ

デジタル大辞泉 「教相」の意味・読み・例文・類語

きょう‐そう〔ケウサウ〕【教相】

仏語
釈迦しゃか一生の間に説いた教えにみられる相違特徴
密教で、実践的な修行に対して、教義理論的に研究する面。→事相
教相判釈」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「教相」の意味・読み・例文・類語

きょう‐そう ケウサウ【教相】

〘名〙
① 仏語。釈迦(しゃか)一代の教法のすがたで、教義の特徴、相違をいう。一代の教相。
② 仏語。釈迦の教法を各宗の教義の上で分別、判断すること。また、各宗の教義理論。天台宗では観心に対していい、真言密教では事相と対して用いる。
※覚海法橋法語(12C終‐13C前)「自宗真言教を習ふ人も、但だ事相真言の人は常見也。教相を立る人は空見也」
③ 教育の理論。
※大小学校建議(1869)〈加藤有隣〉「決して大学の教相立不申候」

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世界大百科事典(旧版)内の教相の言及

【教相判釈】より

…教相,教判などとも略称される。釈迦が菩提樹下に成道して以後,沙羅双樹林に涅槃するまでに説法した無数の経典を仏教の教えの諸相(教相)へ分類(判)してその順序次第を説明(釈)することにより仏教経典の根本真理と仏道修行の究極目標を確立しようとする経典解釈法のこと。…

※「教相」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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