故由(読み)ゆえよし

精選版 日本国語大辞典 「故由」の意味・読み・例文・類語

ゆえ‐よし ゆゑ‥【故由】

〘名〙
① わけ。いわれ。事のおこり。因縁
万葉(8C後)九・一八〇九「をとめ墓 中に造り置き をとこ墓 このもかのもに 造り置ける 故縁(ゆゑよし)聞きて」
② かなりの家柄をしのばせるような情緒的教養。身についた相当な程度風趣
源氏(1001‐14頃)帚木「あまりゆへよし心ばせうち添へたらむをばよろこびに思ひ」

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デジタル大辞泉 「故由」の意味・読み・例文・類語

ゆえ‐よし〔ゆゑ‐〕【故由】

いわれ。理由来歴
壮士墓をとこはかこのもかのもに造り置ける―聞きて」〈・一八〇九〉
奥ゆかしい風情。情趣
「人の心移るばかりの―をも」〈横笛
[類語]理由事由所由しょゆう根拠わけゆえ意味原因よしいわ所以ゆえん事訳ことわけわけ合い訳柄わけがら事情諸事情子細

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