政教一致(読み)せいきょういっち

精選版 日本国語大辞典 「政教一致」の意味・読み・例文・類語

せいきょう‐いっち セイケウ‥【政教一致】

〘名〙 神をまつることがらを政治方針の一部にとり入れること。宗教を政治方針と一致させること。古代国家に多くみられる政治形態。祭政一致
※憲法講話(1967)〈宮沢俊義〉二「戦後日本で、なぜかような政教分離を採用したのであるか。それを理解するためには、明治憲法時代の政教一致がどんなものであったか、をふり返って見ることが必要である」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の政教一致の言及

【祭政一致】より

…会沢安(正志斎)の《新論》が〈西荒の蛮夷〉による危機に対抗して〈神州の国体〉を闡明(せんめい)せんとして〈祭政維一〉の伝統をいい,平田銕胤(かねたね)の《祝詞(のりと)式新刻本序》が〈祭政帰一〉を強調した等である。初期明治政府自身,そうした水戸学や平田派国学のイデオローグらの影響の下に,〈維新政府の宣伝政策〉(津田左右吉)の一環として〈祭政一致〉〈政教一致〉のスローガンをしばしば用いた。一時期,神祇官を太政官の上位に置く〈復古〉的制度を行おうとしたり,宣教使や教導職を置き,大教宣布の詔を発して神仏分離・廃仏毀釈の運動をあおる等のこともした(〈此度王政復古,神武創業ノ始ニ被為基,諸事御一新,祭政一致之御制度ニ御復被遊候ニ付テハ,先第一神祇官御再興御造立ノ上,云々〉――1868年3月13日太政官布達)。…

※「政教一致」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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