支度・仕度(読み)したく

精選版 日本国語大辞典 「支度・仕度」の意味・読み・例文・類語

し‐たく【支度・仕度】

〘名〙
① (━する) 計り数えること。計算すること。見積もりすること。
※続日本紀‐慶雲三年(706)閏正月戊午「自今以後、収於大蔵、而支度年、分充民部也」 〔北周書‐王悦伝〕
② (━する) あらかじめ計画を立てること。心づもり。思わく。心じたく。
※竹取(9C末‐10C初)「石つくりの御子は、心のしたくある人にて」
※宇治拾遺(1221頃)九「かの物は、そのことにつかはんと、したくしおもひける程に」
③ (━する) 予定、計画などに従って、その準備をすること。用意。
今昔(1120頃か)二九「其の家に行て門を押せば、男支度したる事なれば、行て門を開くるままに」
※行人(1912‐13)〈夏目漱石〉友達「おやもう御荷物の仕度(シタク)をなすったんですか」
④ (━する) 服装をととのえること。きちんとした服装に改めること。身じたく。
太平記(14C後)五「人に被見知じと被思食ける御支度(シタク)に、御還俗の体に成せ給ければ」
※狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉三「旅の装束(シタク)を整へ」
⑤ (━する) 食事をすること。
※浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)上「平でも壺でも此方したくよふござると立あがる」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初「万年屋にて支度(シタク)せんと、腰をかける」
嫁入りのために整える道具類など。嫁入り道具。また、支度金
※雑俳・口よせ草(1736)「仲人はかぶれる程の支度見せ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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