播磨鍋（読み）はりまなべ

精選版 日本国語大辞典

はりま‐なべ【播磨鍋】

〘名〙

① 播磨国産の銅製の鍋。薄手で熱を伝えるのが早い。

※七十一番職人歌合（1500頃か）六番「なにしおへば秋のうちにも播磨鍋ふたたびににる月をみる哉」

② (早く煮えることを「尻が早い」に言い掛けて) 尻の軽い女。浮気女。

※歌舞伎・男伊達初買曾我（1753）三「助平めが、播磨鍋めが」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

はりま‐なべ【^×播磨鍋】

１ 播磨産の銅製の鍋。熱を伝えるのがはやいという。
「―買はしませ、釜も候ふぞ」〈七十一番職人歌合・上〉
２ 尻の軽い浮気な女。早く煮えることを「尻が早い」にかけていう。
「助平めが、―めが」〈伎・初買曽我〉

出典　小学館