摩耶(読み)まや

精選版 日本国語大辞典 「摩耶」の意味・読み・例文・類語

まや【摩耶】

[一] (Māyā の音訳) ゴータマ=シッタルタ(釈尊)の生母コーリヤ族執政官長女で、カピラバストゥ浄飯王(じょうぼんおう)王妃。釈尊を生んで七日目に没し、忉利天(とうりてん)に生まれたと伝えられる。摩耶夫人(まやぶにん)仏母(ぶつも)。前四八三年頃没。
[二] 「まやさん(摩耶山)」の略。
※俳諧・猿蓑(1691)五「乗出して肱に余る春の駒〈去来〉 摩耶が高根に雲のかかれる〈野水〉」

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デジタル大辞泉 「摩耶」の意味・読み・例文・類語

まや【摩耶】

《〈梵〉Māyā釈迦牟尼しゃかむにの生母。カピラ城主浄飯じょうぼんの妃。出産のため実家に帰る途中藍毘尼園らんびにおん釈迦を生み、7日後に没したという。死後忉利天とうりてんに生まれたともされる。摩訶摩耶。摩耶夫人まやぶにん。生没年未詳。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「摩耶」の意味・わかりやすい解説

摩耶
まや

高雄型重巡洋艦」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の摩耶の言及

【釈迦】より

… 釈迦の生涯は下天,託胎(たくたい),誕生,出家,降魔,成道(じようどう),転法輪(てんぽうりん),涅槃の8段階に区分され,〈八相成道〉と呼ばれる(《天台四教儀》)。兜率天から人間界に下り,白象に乗って摩耶夫人の胎内に宿り,その脇の下から生まれるや〈天上天下唯我独尊〉と唱え,生の苦悩にめざめて出家・苦行し,悪魔の妨害を退け,ついに悟りの境地に達し,教団を組織して人々にその教えを説き,80歳の生涯を閉じる。それ自体劇的な一代記であり,これに本生譚(ジャータカ)と呼ばれる前世時のさまざまな物語や滅後の舎利分納,仏典結集や阿難,目連など弟子たちをめぐる逸話が付随する。…

※「摩耶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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