精選版 日本国語大辞典 「摩切・擦切・摺切」の意味・読み・例文・類語
すり‐きり【摩切・擦切・摺切】
〘名〙
① 物と物とを摩擦して切ること。また、そのような状態になったもの。
② 金・財産などをすっかり使い果たして無一物になること。また、そのような人。一文なし。無一文。素寒貧(すかんぴん)。
※仮名草子・犬枕(1606頃)「見苦しき物〈略〉すりきりのかりぎ」
※北野社家日記‐文祿三年(1594)正月七日「御前へ之御供杉もり四せん・すりきり四せん也」
すり‐き・る【摩切・擦切・摺切】
[1] 〘他ラ五(四)〙
① 物と物とを摩擦して切る。こすって切る。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 金銭・財産などをすっかり使い果たす。一文なしになる。
※古文真宝笑雲抄(1525)四「困阨とはすりきりはてて埜処に居を云」
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒すりきれる(摩切)
すり‐き・れる【摩切・擦切・摺切】
〘自ラ下一〙 すりき・る 〘自ラ下二〙 物と物とが摩擦して切れる。こすれて切れる。または、減る。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報